Wi-Fiのセキュリティとパフォーマンステストに最適なツール

Wi-Fiの普及は20年にわたって加速してきたが、この2年間は、多くの人が在宅勤務を余儀なくされたことで、さらに急速に広がった。この傾向を受け、Wi-Fiネットワークのパフォーマンス強化に取り組む人も増えた。しかし、セキュリティは依然として課題だ。現代のWi-Fiネットワークは確かに、初期のものより安全性が高いが、[…]

執筆者
Drew Robb
Drew Robb
May 20, 2022
11 minute read
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Wi-Fiの普及は20年にわたって加速してきたが、この2年間は、多くの人が在宅勤務を余儀なくされたことで、さらに急速に広がった。この傾向を受け、多くの人が自社のWi-Fiネットワークのパフォーマンス強化に取り組んだ。しかし、セキュリティは依然として課題だ。

現代のWi-Fiネットワークは、Wi-Fiセキュリティ標準が長年にわたってWired Equivalent Privacy(WEP)からWi-Fi Protected Access(WPA)、WPA2、そして現在のWPA3へと進化してきたため、初期のものより確実に安全性が高く、そのセキュリティも強化されている。

世代が進むたびにWi-Fiのセキュリティは向上してきた。しかし、決して万全ではない。

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Wi-Fiセキュリティの課題

在宅勤務者がこれほど増えた現在、ノートPCにWi-Fi接続するユーザーが1人いるだけ、という状況ではない。1人のユーザーがノートPC、タブレット、スマートフォン、ホームエンターテインメントやホームセキュリティシステムなど、複数のデバイスを使うだけでなく、家庭内には通常、ホームオフィスを兼ねる複数のユーザーがいる。ユーザーやデバイスはそれぞれ、セキュリティ脅威となる可能性がある。

たった1人がサイバーセキュリティに注意を払わないだけで、他の人々も危険にさらされる。デバイスやWi-Fiアクセスを家族と共有することや、パスワードの管理がずさんであることなど、他の脆弱性も加われば、セキュリティは現実的な課題となる。

こうした課題はオフィスにも存在する。例えば、特権アクセスプロトコルを備えていない企業のWi-Fiネットワークでは、機密システムを適切にロックダウンしないまま、訪問者、顧客、サプライヤー、請負業者、パートナーにアクセスを許してしまう可能性がある。

さらに、Wi-Fi信号は必ずしも四方の壁の内側にとどまるとは限らない。セキュリティのベストプラクティスに従わなければ、外部から覗き見する者にアクセスされる可能性があり、ハッカーは高度なハードウェアスニファーを使って不正なAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を設置したり、セキュリティの暗号化を破ったりすることもできる。

しかし、侵害の原因は、記述の不十分なポリシー、不適切な設定、コーディングミス、無許可のアクセスポイント(AP)、その他のWLANの脆弱性である場合もある。こうした問題を発見するには、継続的な監視と定期的な評価に関する管理ポリシーを整備しておく必要がある。

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セキュリティ課題を克服するWi-Fiの進化

初期のWi-Fiは、セットアップ、セキュリティプロトコル、全般的な使いやすさの面で扱いにくかった。こうした問題は時間とともに解消されてきたものの、Wi-Fiの普及が劇的に進んだ結果、現在ではほとんどのユーザーが、仕組みや基盤となる技術をよく知らないままWi-Fiネットワークを利用している。このシンプルさが、セキュリティ問題への入り口になる可能性がある。

5Gセルラーネットワークの登場を受け、多くの企業がプライベート5Gネットワークを導入するようになった。実際、Omdiaの調査では、5G加入者数は現在の2億5,000万人から2025年までに30億人へ増加すると予測されている。また、企業向け5GネットワークはWi-Fiネットワークと密接に連携するため、Wi-Fiのパフォーマンスやセキュリティなどの問題が増幅される可能性がある。

しかし、Wi-Fi 6と、その後継として登場が予定されるWi-Fi 7は、こうした課題の解決を目指している。Wi-Fi 6は速度が向上しただけでなく、帯域幅が広がり、イーサネットを完全に置き換えられる可能性さえある。ベンダー各社は、こうした能力を最大限に活用できる製品を急ピッチで市場に投入している。

Dell-Oro Groupによると、2.5/5.0Gbpsポートの数は2021年に16%増加した。現時点では、1Gbpsを超える新しいポートの価格プレミアムにより、全ポートに占める割合はわずか1%にとどまる。しかし同社は、Wi-Fi 6の普及拡大と、Wi-Fi 7 WLANアクセスポイントの登場が見込まれることから、2.5/5.0Gbpsの採用が加速すると予測している。

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Wi-Fiテストツール18選――無料・有料

Wi-Fiの可能性と、それに伴うセキュリティ上の危険性を踏まえ、数多くのWi-Fiテストツールが提供されている。無料またはオープンソースのものが多いが、より高度なニーズを持つユーザー向けに有料ツールも含めた。パフォーマンスが本来の水準、あるいはSLA(サービスレベル契約)どおりかを検証するツールもあれば、セキュリティのさまざまな側面を詳しく調べるツールもある。

これらのツールには、Wi-Fiのパフォーマンスやボトルネックの分析、ネットワークのスキャン、サイトサーベイ、Wi-Fiスペクトラムの分析、ヒートマップ、監査、トラフィック分析、パケットスニッフィング、ペネトレーションテスト、監視、管理、インベントリ作成などの機能がある。

現在、市場には膨大な数のWi-Fiテストツールが存在する。機能、長所、価格がそれぞれ異なるため、選択肢が多いほどソリューション選びは難しくなる。ここでは、Wi-Fiテストにおすすめのツールを紹介する。

Wireshark

Wiresharkは、過去20年にわたる貢献によって開発されたオープンソースのパケットスニッファー兼ネットワークプロトコルアナライザーで、テスターはトラフィックの流れを評価し、問題のある可能性があるパケットや脆弱性をリアルタイムで特定できる。

Windows、Linux、Macなど、ほとんどのOSで利用できるWiresharkは、接続レベルの情報だけでなく、データパケットを構成するさまざまな要素や、Wi-Fiを含む数百種類のプロトコルを精査できる。

分かりやすい形式で示されるこれらの評価により、ITチームはデータパラメータ汚染、SQLインジェクション、メモリバッファーオーバーフローなどのセキュリティリスクに対処できる。また、無線ネットワークのセキュリティ評価にも役立つ。無線通信を空中でリアルタイムにキャプチャできるためだ。

Aircrack-ng

Aircrack-ngは、SecToolsから入手できる、Wi-Fiネットワークの弱点を分析する無料のオープンソースユーティリティ群だ。対象は802.11無線LANで、無線パケットのスニッフィング、傍受と通過トラフィックの記録、無線ドライバーの管理、失われたキーの復元、問題の検出、WPAおよびWEPのクラックなどを行うツールが用意されている。

もともとLinux向けに設計されたAircrack-ngは、Windows、OS X、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD、Solaris、eComStation 2でも、Wi-Fiセキュリティの監視やデータパケットのキャプチャー、追加分析用テキストファイルへのエクスポートに利用できる。Wi-Fiカードのキャプチャーとインジェクションを行い、パフォーマンスを検証することも可能だ。ペネトレーションテスターはAircrack-ngを使ってWPAおよびWEPプロトコルを攻撃し、クラックできる。

CommView for Wi-Fi

Wi-Fiの露出は見つからないままになることもあるが、不正なAPからパケットをキャプチャーするためのユーティリティは数多く存在する。

CommView for Wi-Fi(無料評価版)は、Wi-Fiステーションの一覧、ノード別・チャネル別統計、ポート、セッション、プロトコル分布のグラフを提供する。管理者はWEPまたはWPAキーを指定して暗号化パケットを復号でき、疑わしいパケット、未知のアドレス、不正なAPに対するアラームも設定できる。

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RF Explorer

Wi-Fiの不具合の原因を突き止める作業は面倒になりがちだ。診断を容易にするため、Wi-Fiネットワークのトラブルシューティング用に、軽量なツールが数多く提供されている。

RF ExplorerのWi-Fi Combo Modelは、RF干渉の発生源を検出し、不正な送信機を見つけられるシンプルなRFスペクトラムアナライザーだ。手頃な価格の携帯型デバイスで動作し、これを高機能なデータ収集・分析ソフトウェアを実行するPCに接続できる。

Vistumbler

不正なAPの場所が遠方にあることもある。その位置を特定するには、管理者はGPSに対応したスタンブラー/スニッファーツールを検討すべきだ。

そのようなツールの1つがVistumblerだ。オープンソースのWindowsアプリケーションで、基本的なAP情報と信号レベルのグラフを表示する。また管理者は、アクセスポイントのGPS位置情報をGoogle EarthのKMLファイルまたはGPX(GPS eXchange format)にエクスポートでき、Live Google Earthを通じてAPの発信源を表示できる。

Homedale

Wi-Fi APの位置を把握して信号強度を測定するのは簡単ではない。Homedaleは、APを探し、その信号強度を監視する便利な方法だ。

この無料ツールは、利用可能なすべてのAPについて、信号強度、暗号化(WEP/WPA/WP2)、速度、チャネルの概要を表示する。管理者はグラフ表示に切り替えて、検出したAPの信号強度を動的に確認できるほか、右クリックでデータの記録やスクリーンショットの取得を開始できる。

Kismet

SSID(サービスセット識別子)を表示する評価ツールがあれば、管理者はネットワークを見つけやすくなる。オープンソースのWi-FiスニッフィングツールであるKismetは、APからの送信を傍受して隠れたネットワークを検出する。検出した無線パケットはWiresharkやTCPdumpにインポートできる。ただしKismetはMac OS XとLinuxの無線アダプターに限定され、WindowsではCACE AirPcap無線アダプターでのみ動作する。

Wi-Fi Scanner

AccessAgilityが提供するWi-Fi Scannerは、アクセスポイントの検出、チャネル計画、速度テスト、リモートスキャン、パケットキャプチャー分析に必要なツールと統合機能を備えている。使いやすく、WindowsとMacで利用でき、1台のコンピューターにつき1ユーザーあたり年間100ドル未満で利用できる。

Netspot

既存のWi-Fiネットワークがあるエリアでは、Wi-Fiが届かないデッドゾーンを見つけるのは難しい。無料ツールのNetspotは、macOS上の地図を使い、無線ネットワークのない空きチャネルを特定する。管理者はこれにより、無線干渉や設定の問題を把握し、既存のWi-Fiネットワーク内で過度なノイズの発生源を見つけられる。問題を解決した後は、新しいWi-Fiホットスポットを最適に配置すべき場所も判断できる。

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Wi-Fi Surveyor

RF環境のグラフは、携帯型デバイスよりもノートPCで見たほうが分かりやすい。手頃な価格のWi-Fi Surveyorは、携帯型RF Explorerスペクトラムアナライザーで収集したデータからこうしたグラフを作成する。管理者はこれを使ってRF干渉の発生源を検出できる。

このツールにはWi-Fi Scannerも含まれており、管理者は地図上で選択した測定地点から、APの信号強度がどの程度離れているかを確認できる。異なる時間に取得した既存APの詳細スナップショットを比較することで、RF干渉を避けるために新しいWi-Fi RFデバイスを適切に配置できる。

WirelessNetView

マルチタスク環境でWirelessNetViewをバックグラウンド実行すると、Wi-Fiネットワークの活動状況の変化を追跡できる。新しいネットワークが検出されると、このフリーウェアはビープ音を鳴らす。検出したネットワークごとに、セキュリティが有効かどうかや、Wi-FiネットワークがCCMPに対応しているかを表示する。

管理者は、各Wi-FiデバイスのMACアドレスに関連付けられた企業名の外部ファイルをダウンロードでき、ネットワーク内の活動を細かく監視できる。

Wi-Fite2

Wi-Fite2は、無線アクセスポイント(ルーター)のパスワードを取得する既知のあらゆる手法を利用するよう設計された、無線ネットワーク監査ツールだ。簡単に言えば、無線ネットワークを監査するためのPythonスクリプトである。そのためWi-Fite2は、既存の無線監査ツール上で動作し、WEPおよびWPA2プロトコルに対する現在または従来型の攻撃に対処する。

NetAlly

NetAllyは、相互運用可能なWi-Fiネットワークのテストおよびサーベイソリューション一式を提供し、最適なパフォーマンス、セキュリティ、コンプライアンスを実現する802.11およびBluetooth/BLE無線LANの設計・導入を支援する。AirMapperツールエコシステムは、計画、導入、検証から継続的なネットワークのトラブルシューティングと最適化までを迅速化・簡素化する。さらに、InSites Intelligenceを備えたAirMapper Site Surveyでは、主要なパフォーマンス指標のビジュアルなヒートマップを作成できる。

inSSIDer by MetaGeek

最近Auvikに買収されたinSSIDer by MetaGeekは、無料版と有料版を提供するWi-Fi可視化ツールだ。ネットワークの構成や、近隣のWi-Fiネットワークがネットワークに与える影響を示すとともに、高速で安全なWi-Fiのための提案を行うよう設計されている。

Acrylic

Acrylicは、ヒートマップ、アナライザー、スニッファー、調査、監視など、さまざまなWi-Fiツールを提供している。プロフェッショナル版のほか、ホーム向け版やBluetooth版もある。

Wi-FiInfoView by Nirsoft

NirsoftのWifiInfoViewは、周辺の無線ネットワークをスキャンし、ネットワーク名(SSID)、MACアドレス(BSSID)、PHYタイプ(802.11gまたは802.11n)、信号強度(RSSI)、信号品質、周波数、チャネル番号、最大速度、企業名、ルーターモデル、ルーター名(この情報を提供するルーターのみ)など、詳細な情報を表示する。

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Tamosoft TamoGraph Site Survey

WindowsおよびmacOS向けの有料ツールであるTamoGraphは、802.11 a/b/g/n/ac/ax Wi-Fiデータを収集、可視化、分析するワイヤレスサイトサーベイソフトウェアだ。信号強度、ノイズと干渉、チャネル割り当て、データレートなどを継続的に分析・レポートできる。

LizardSystems Wi-Fi Scanner

Windowsデバイスで個人利用する場合は無料のLizardSystemsは、検出可能な無線ネットワークと、それに対応する情報の位置を特定できる。このツールは、SSID、RSSI、信号品質、BSSID、チャネル、最大および実効データレート、セキュリティ情報を取得する。

Ekahau Heatmapper

Ekahau Connectは、Windowsで利用できる無料のWi-Fiツールスイートだ。初期設計段階でEkahau Proを使ってアクセスポイントの位置をテストするためのシミュレーションWi-Fiヒートマップを生成できるほか、iPhoneまたはiPadをEkahau Sidekickに接続し、Wi-Fiサイトサーベイからリアルタイムのネットワークカバレッジヒートマップを可視化できる。

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Drew Robb

Originally from Scotland, Drew Robb has been a writer for more than 25 years. He lives in Florida and specializes in IT, engineering, and business. As well as eWeek and TechRepublic, he writes for a wide range of magazines including Gas Turbine World, SDxCentral, and HR Magazine. He is the author of Server Disk Management in a Windows Environment (Auerbach Publications).

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